朝の挨拶 - 菅原克己の風景
- 投稿日 :
- 2008.7.07
- カテゴリ :
- 04_BOOK
同人誌のマンガをバサラブックスで購入した。表題がそれ。昨年のちょうど今頃購入したマンガ「ナルミさん愛してる」の著者、山川直人さんが参加している。
菅原克己という人は、どうやら戦前から戦後まで細く長く活躍した詩人とのこと。既に他界されたとのことだが、僕はこのマンガを手に取るまで彼の名に触れたことはなかった。マンガのなかで取り上げられている誌はいずれも日常的で、滑稽なものもあるけれど雰囲気は暗い。真っ暗というよりも、生活に内在する不安といったようなものに近い。
本は三名の漫画家或いはイラストレーターの寄稿によって構成されているが、僕はといえばやはり山川直人さんのマンガに目がいってしまう。もとより彼のマンガを読みたいと思ったのが購入の動機だったから。巻頭の「喫茶店の中二階で」が特に好みだ。喫茶店の中二階、老人と対峙して座りシャーベットを食べる少女の、その幼さを描いた短い言葉、侘しさを煽る描写にココロを打たれる。
詩というものに深く触れずに大人になった僕は、小説よりもはるかに短い文章に情緒を感じることがなかなかできずにいたんだけれど、マンガを通してそれに深く触れることが出来たのは嬉しい。
この「朝の挨拶」は、菅原克己さんの誌を取り上げた同人誌としては二冊目だそうだ。その一冊目を探して読んでみたいものだけれど、タコシェか模索舎か、どこかにまだ置かれているだろうか。
- 地球の生活(山川直人氏のブログ)
- http://yamanao.exblog.jp/
COMMENT
TRACKBACK
URL : http://tplh.net/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/743