グミ・チョコレート・パイン

投稿日 :
2007.12.25
カテゴリ :
06_MOVIE

映画を観に行く。表題がそれ。場所はテアトル新宿、22日に公開したばかり。大槻ケンヂの小説が原作の作品だが、僕は原作は読まずに臨んだ。

映画とノイズバンドに傾倒する高校生男子が主人公。演じる石田卓也は、恩田陸の小説が原作の「夜のピクニック」にて、多部未華子演じる主人公の異母兄弟の役も演じていて、僕は彼をそれで初めて知ったのだけれど、そのときとは大分印象が違う。かっこわるい男子生徒を演じるために8kgの増量をはかったとのことだが、演技もあいまってうまくマッチしていたと感じた。この主役の男子生徒、オナニストということでオナニーシーンがこれでもかというぐらい繰り返されるのだけれど、そのなかで母親役の高橋ひとみの鋭利な立ち回りがなによりよかった。

21年後の主人公を演じていたのは大森南朋だったが、彼の同級生役としてマギーも出演しており、且つチョイ役ではあるが銀杏BOYS峯田和伸も顔を出していて、ああこれは「アイデン&ティティ」のスピードウェイじゃないかと、意図的とも思える配役を楽しんだりもしていた。

さて、肝心な映画の主旨だが、平凡な高校生の思春期の話ということで、劇中では所謂セカイ系的な特別なことはほとんど起こらない。そのことを強調するのに、他の映画作品の名前を挙げるのは卑怯だなぁとも思ったけれど。そんな調子だから、主人公や黒川芽衣演じるヒロインの境遇や発する言葉は、元来天邪鬼な性分の僕のような人間には共感しやすかった。

本を読んだり映画を観たり、周りの人たちを見下したりしているけど、偉そうなことを言っても自分は何もできていない。ヒロインが何気なく放つ言葉のひとつひとつが、見ている僕には刺激的だった。

主人公はヒロインに好意を寄せていたが、なかなかそれが口に出せない。その機会が訪れたとしても、大真面目に、そのことに気付くことができない不器用さ。それが物語にどれだけ影響を及ぼしているのか、はたまた及ぼしていないのか、それを考えながら進行をなぞるのも面白いかもしれない。

映画『グミ・チョコレート・パイン』公式サイト
http://www.gumichoco.com/

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