クワイエットルームにようこそ

投稿日 :
2007.10.20
カテゴリ :
06_MOVIE

渋谷へ映画を観に行く。表題がそれ、かねてより楽しみにしていた映画で、公開初日のため午前中に当日券を購入する。入場前には行列が出来ていた。

松尾スズキ監督。平岩紙が看護士の役で出演しているが、始終かわいい。とにかくかわいい、ブログのエントリにモニタいっぱい埋まるくらいかわいい書き続けても足らないくらいかわいい。地味で貧乏くさい役だが、それがまたよい。ハリセンボンのはるかちゃんと並んで組体操の扇をやらされているあたりは特にツボである。主演である内田有紀の担当の看護士という役回りなので出番も多いのが幸福。

ともあれ映画の内容である。物語の進行につれて伏線が多く張られていて、捨てる伏線・残す伏線それぞれあるが、ほとんどがきちんと消化されて納得のいく、またその後を空想させるしっかりとした終わり方をしているので、納得して見終えることが出来た。

松尾スズキというと、彼によほど詳しくない人間であれば即座に「笑い」を連想するだろう。僕もそうだった。映画は常にあまり深く内容を下調べせずにできるだけ先入観を持たずに観ることにしているが、この映画も松尾スズキが監督ということで勝手にコメディだと思いこんでいた。精神病をテーマのひとつとして扱っていることもあるだろうが、実際の物語のテンションは暗くて重いものだ。物語の前半は、「あぁ、松尾スズキだな」と思えるような「笑い」の要素が各所に散りばめられているが、それですら伏線でしかなかったというのが後半になるに従って徐々に明らかになっていく。巧いと思った。僕らの松尾スズキに対する浅い先入観のようなものを作り手に利用されているストーリー構成にしているのか、そんな飛躍した推測もしてしまう。前半は憚らず笑い声を上げる観客も多いが、それが次第に減っていく。後半にも笑いの要素を散りばめられてはいるけれども、前半の笑いが重苦しい後半の展開の伏線になっていることに観客が気付いているのか、乾いた小さな笑い声しか上がらない。笑っていいものかどうかわからなくなっているような調子だった。劇中、「面白い」と「つまらない」という言葉が頻繁に飛び交う。これが先に挙げた僕らの松尾スズキに対する先入観に対する暗喩だとしたらぞっとするが、さすがに深読みのしすぎかもしれない。

兎に角、観る前に思っていたよりもしっかりと練られていた物語だったので、意外でありつつも満足に足る映画でした。しかし、公式でも観られるトレイラーのあてにならなさといったらない。なんでこういう広告の打ち出し方になるんだろう。

映画「クワイエットルームにようこそ」
http://www.quietroom-movie.com/

COMMENT

TRACKBACK

URL : http://tplh.net/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/502




copyright © TPLH.net All right reserved.