サッド ヴァケイション
- 投稿日 :
- 2007.9.11
- カテゴリ :
- 06_MOVIE
9月8日(土)シネマライズでのオールナイトの1本目で新作。
北九州を舞台にした親子と取り巻く人々のお話。僕は今回のオールナイトにて初めて、過去に上映された映画からの実質的な続編であるということを知ったけれども、単発の作品としても十分に楽しめる。宣伝コピーが大袈裟なので物語の展開もスケールが大きいのかという先入観があったが、むしろ逆で、スケールは小さい、一家族の物語だった。
僕は始終、石田えりが演じている主人公の母親の一挙手一投足に苛立ちを感じながら観ていた。この作品は母性をひとつのテーマとしていた。母親というのはどうしても鬱陶しいものだと思うけれど、それは伊集院光や松本人志がネタにする程度のレベルで、作中の主人公の母親の、理不尽とも取れる振る舞いはその比ではなかった。ただ、浅野忠信演じる主人公が、母親への抵抗としつつも安っぽい行動をとり続ける様が間抜けで、反して石田えりの「母性」が圧迫感をもって強調されていたように思う。
監督が舞台挨拶にて「光石研がはじめてスクリーンに顔を出してからの10分間が最も面白いシーンなので見逃さないように」と事前にこぼしていた。僕は前作も、同監督の作品も見たことがなかったので、そのシーンがどう面白いのか、光石研がどう振舞うのかが事前にまったく想像つかなかったけれども、観て納得。斉藤陽一郎との掛け合いが絶妙、彼らの存在がともすると鈍重になりかねない物語のカラーにわずかなユーモアを添えている、これがなかなか良い。福岡男の面倒くささというのはタモリあたりも頻繁に口にするので印象としては持ち合わせていたけれど、実際も劇中の光石研のような感じなのだろう、劇中の演技からそう思わせる感があった。これから福岡男と出会うたびに、僕の彼らへの第一印象はこの映画の光石研の姿がすり込まれていくのだろう。僕は光石研という俳優の演技を見たのは初めてだったけれど、彼を好きになるに十分足りる1シーンでした。これは今回一番の収穫。
- 映画『サッド ヴァケイション』オフィシャルサイト
- http://www.sadvacation.jp/
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